朝5時、静かな移動から始まる最終日
朝5時に起床。車も人も少ない時間帯に動けるのは、車中泊旅の大きなメリットだ。魚沼あたりの地方道を淡々と走り、ガーラ湯沢のスキー場前を通過する。まだ早朝にもかかわらず、温泉街周辺には意外と人の姿がある。
今日のルートは、苗場方面へ上がり、そのまま群馬側へ抜けて万座温泉を目指す予定。草津は今回は見送り、あくまで「静かな温泉」を優先する。
道の駅みつまたで小休止、苗場へ
途中、道の駅みつまたで一度休憩。ここはスキーシーズンらしい空気があって落ち着く。そこから苗場プリンスホテルと苗場スキー場へ。天気は快晴で、白いゲレンデと青空のコントラストがとにかく美しい。写真を撮るだけでも十分に満足できる景色だった。

続いて立ち寄ったのが「道の駅やんばふるさと村」。全体的に雰囲気はいいが、価格設定はやや高めの印象。ただ、観光地としては納得できる範囲だと思う。
草津を通過し、万座温泉へ
草津温泉まで戻ってきたが、今回はあえてパス。人の多さよりも、今日は万座の静けさを選ぶ。山道を登り、万座温泉に到着すると、辺り一面に硫黄の匂いが立ち込める。この瞬間だけで「来てよかった」と思える。

万座の湯畑は圧巻で、自然の力をそのまま感じられる景色だ。日進館の温泉に入ると、内湯も露天も素晴らしく、少し歩いて行く露天風呂のロケーションは格別。景色・湯質ともに、今回の旅の中でもトップクラスだった。


遠くに見える山は浅間山だろうか。雪景色の中に堂々とした姿が印象に残る。

万座ハイウェイの通行料と複雑な気分
万座ハイウェイは、行きも帰りも1,070円。往復で2,140円となると、正直少し高く感じてしまう。景色は素晴らしいが、「行きも帰りも取られる」というのは、どうしても損した気分になる。
長野へ、マルメロの駅ながとで昼食
群馬から長野に入り、「マルメロの駅ながと」に立ち寄る。ここは想像以上に良かった。そばを食べたが素朴で美味しく、売店の雰囲気もかなり好み。長野らしさがしっかり詰まった道の駅で、個人的にかなりおすすめできる場所だ。
奈良井宿と、夕方の静けさ
続いて寄ったのは奈良井宿。昔ながらというか、どこか神秘的な空気を感じる場所だった。ただ、夕方で時間が遅く、周辺のお店はほとんど閉まっていた。また改めて、時間に余裕のある時に来たいと思う。

道の駅きそむら、そして温泉へ
道の駅きそむらに到着。ここで驚いたのが、りんごの安さ。思わず買ってしまった。

その後は「せせらぎの四季」へ。名前のとおり、落ち着いた雰囲気の温泉で、旅の終盤にちょうどいい湯だった。しっかり体を温めたあと、すき家で牛丼。この旅、最後のご飯になるかもしれないと思いながら食べる牛丼は、なぜか妙にうまかった。
仮眠のつもりが…そして帰宅
「土岐美濃焼街道どんぶり会館」で軽く仮眠のつもりが、思った以上に寝てしまった。起きてからそのまま自宅へ。こうして、長かった東北車中泊の旅は無事に終了した。
家に着いたときの達成感はかなり大きい。お土産もたくさん買ったし、あとは食べて飲んで、ゆっくり寝るだけだ。
旅を振り返って|雪道から学んだこと
今回の旅は、ちょうど寒気が入るタイミングで秋田や青森を走ることになり、雪道走行が非常に多かった。感覚的には1,000kmくらい雪の上を走った気がするが、実際でも500km以上は間違いなく雪道だったと思う。
走っていて感じたのは、長野・新潟・群馬は凍結防止剤の散布がかなり多いということ。一方、東北は信号周辺くらいで、全体的に散布量が少ない印象だった。除雪車の数も、東北の方が少なく感じる。それでも普通に生活が成り立っているのは、「雪があって当たり前」という土地柄なのだろう。
また、下道でも意外と走りやすく、バイパスが整備されている街も多い。20年前と比べると、東北は格段に行きやすくなったと感じる。ただし、盛岡や仙台といった大きな街は車も多く、いわゆる“東北らしさ”は少なめだ。本当に東北の良さを味わいたいなら、山の中へ入り、いい温泉を探して走るのがおすすめだと思う。
冬の雪道運転について(本気の注意点)
冬の東北は、少し山に入るだけですぐ雪道になり、気温が0℃以下になると一気に凍結する。普通に滑る。登りはまだ何とかなるが、下りは0kmでも滑ることがある。
下りでは、スピード・ブレーキ・アクセル・ハンドル操作は、普段の感覚の50%以下で考えてほしい。道が白いときよりも、「雪がない」と思ったときの方が危険な場合が多い。一見、濡れたアスファルトに見えて、実はブラックアイスバーンということもある。
もしオーバースピードで入ってしまったら、ABSが効くまでしっかりブレーキを踏み、ハンドルは行きたい方向に軽く切る。切りすぎると曲がらないし止まらない。スローインを徹底することが、ガードレールや崖を避ける唯一の方法だ。
自分がやっているのは、対向車が来ないことを確認できる登りのカーブで、あえて限界を探ること。一定のハンドル角でアクセルを踏み、どこで滑り出すかを体で覚える。そのスピードが、その日の限界。その速度より10km落とせば、かなり安全に走れる。
ただし、氷の上では0kmでも滑る。そんなときは、積もっている白い雪の方がグリップすることがあるので、白い方を狙うのも一つの手だ。
地元の人やトラックが速いスピードで迫ってくることもあるが、無理に合わせる必要はない。譲って、自分のペースを守ってほしい。雪道は「怖い」という感覚を、最後まで忘れないことが一番大事だ。
東北車中泊旅で持って行ってよかったもの
今回の旅は、車中泊だけで乗り切った。
- ポータブル電源
- 電気毛布
- 寝袋
- 毛布
- 温泉用タオル
- 着替え5日分(途中でコインランドリー使用)
- 各種充電器
- スマホと現金
正直、これだけあれば何とかなる。冬の車中泊でも、装備さえ整っていれば快適に旅はできる。
まとめ|長い旅の終わりに
こうして東北車中泊の長旅は終わった。雪道の厳しさも、温泉のありがたさも、全部含めて最高の旅だった。またきっと、季節を変えて走りに来ると思う。

