朝5:00、目が覚めた。
場所は青森駅前の繁華街近くの駐車場。
外を見ると、昨日までとは明らかに違う世界が広がっていた。
雪が積もっている。
車は完全に凍っていて、フロントガラスは白く曇り、ドアも一瞬ためらうほど冷たい。
外気温はマイナス4℃。
とりあえずエンジンをかけて、車を溶かすところから一日が始まった。
酸ヶ湯へ向かう朝
まずは酸ヶ湯方面を目指す。
道の駅がなさそうだったので、途中でコンビニに寄り、歯を磨く。
そのあと、吹雪の中でガソリンを入れるという、なかなか修行みたいなスタートになった。
あまりにも早く酸ヶ湯に行っても寒いだけだ。
そう思って、途中の道端のパーキングでもう1時間だけ仮眠をとることにした。
酸ヶ湯温泉、雪が多すぎる
再び走り出し、酸ヶ湯温泉に到着。
……したものの、雪が多すぎて駐車場に入れない。
正直、一瞬ひるんだ。
それでもなんとかスペースを見つけて駐車。
ワイパーを立て、雪対策をしてから建物の中へ。


ところが、ヒバ千人風呂は女性専用時間ということで9時から。
まだ時間があるので、先に内湯に入り待合室でしばらく待つことにした。
到着時の気温はマイナス10℃。
建物の中にいても、空気の冷たさが身体に染みてくる。
千人風呂の迫力と、酸ヶ湯の本気
時間になり、いよいよ入浴。
まずは念願のヒバ千人風呂へ。
これはもう「風呂」というより空間だ。
広さ、湯気、木の匂い、そして静かな熱。
体の芯から一気に温まっていく。
酸ヶ湯を一通り堪能。
外に出ると、雪はさらに激しくなっていて、
スカイライン(八甲田・酸ヶ湯ルート)は完全に別世界。
テレビカメラも来ていて、ここがいかに“特別な場所”かを実感する。
この時点で気温はマイナス6℃。

山を下ると、別の青森があった
酸ヶ湯から下る道は、ずっと雪道だった。
それでも不思議と怖さより楽しさが勝っていた。
慎重に走りながら、
「こういう道を走るために、この旅をしてるんだよな」
そんなことを考えていた。
下界に降りてくると、空が明るい。
天気もよく、気温はマイナス3℃。
青森市内に戻ってきても、車は相変わらず凍ったままだ。
次の目的地大間へ向かう。
海沿いの道と、突風と、地震
海が見えてきた。
しばらくは海沿いの道を走る。
外に出ると、体が持っていかれそうなほどの強烈な風。
店も少なく、昼食はコンビニで食べる。
そのとき、車が大きく揺れた。
直後にスマホを見ると、地震速報。
移動中、風車が無数に立ち並ぶエリアにも遭遇した。
数の多さに、ただただ圧倒される。
途中、吹雪で前がほとんど見えなくなる瞬間もあったが、それでも進む。
本州最北端・大間
ついに大間に到着。
写真を撮り、「本州最北端」の空気をしっかり吸い込む。
風が強すぎて雪は積もらないようだ。
海の向こうには北海道が見えている。
距離は近いのに、まったく違う世界に感じた。

一番北のお土産屋さんでお土産を購入。
ただ、風があまりにも強すぎる。
長居は無理だと判断し、早めに戻ることにした。
海を見ながら入る、450円の温泉
戻る途中で下風呂温泉海峡の湯に立ち寄る。
これがまた、最高だった。
硫黄の温泉で、体にじんわり広がる。
ロケーションは海沿い。
湯船から海が見え、条件が良ければ北海道まで見える。
これで450円。
正直、安すぎる。
シャンプーとリンスは別売りで60円。
最初は一人だったが、次第に漁師のような人たちが増えていく。
観光地ではなく、生活の中にある温泉。
こういう場所に入れるのが、一人旅の醍醐味だと思う。


八戸へ、静かな夜
温泉を出て、八戸を目指す。
途中、六ヶ所村の原発関連施設らしき場所を通過した。
そこから一気に車が増え、
「ここで何人くらい働いてるんやろな」と、ふと考えた。
八戸に到着。
本当は何か食べようと思っていたが、渋滞がひどい。
無理はせず、コンビニで買い出しをして、ビールを飲んで今日はここまで。
寝る場所は漁港近くのコンビニ。
外を見ると港が見える。
なぜか、どの船もエンジンをかけている。
これから出るのか、準備なのか。
理由は分からないまま、その光景を眺めながら、静かに4日目が終わった。


